2014/04/17

フランスアンティーク ムスティエとヴァラージュの白い陶器たち

南仏の蚤の市でたまに見かけるムスティエやヴァラージュなどの白いアンティークの陶器。

とろ~りと分厚く白い釉薬が南仏のほのぼのほんわかした雰囲気にしてくれています。



 写真で見るだけではわからないと思いますが、このお皿と~っても大きなものです。
横の長さが43㎝。
アンティークギャラリーの会場で壁にかかっていたこのお皿。
「見せてください」というとすかさずはずしてくれましたが、フランス人の取り扱い方にはヒヤヒヤいたします。苦笑。
このスタンドの人は自分の売り物なのに、なにも知らず「白いお皿よきれいでしょう」と言うんです。
その向かいのスタンドは高級な商品を取り扱うスタンドでした。
その向かいのスタンドのムッシュが見かねて、こちらに来て「これは18世紀のムスティエだよ(そんなことは知っておりますが。笑)、いいもの見つけたね」と言うんです。
しまった!店主は何も知らなかったから安くしてくれただろうに、ムスティエとか言わないで~。
と思ったがすでに遅し。
私に背を向けて二人でコソコソ相談しています。
(聞こえてるんだけど!笑)
 上の写真をよ~く見ると縦にうっすらラインが走っているんです。
写真だと分かりにくいですね。
釉薬の下なので、修理された後なのかもしれません。
もちろんコレクション用として飾っていてもいいんですが、この程度ならまだまだ使えます。

 裏を見るとぽってり釉薬の美しい姿。
後ろ姿もきれいです。
裏には刻印もバッテン印もありません。
向かいのムッシュに「でもバッテン印がないですよ」とこのお皿の持ち主の店主に聞こえるように言ってみると。笑
「バッテン印のないものは、バッテン印のあるものより古く18世紀のもの」なんだそう。
確かに18世紀の王室御用達のマニュファクチュールと呼ばれる窯の陶器には刻印がありません。
刻印なるものがフランスで出来たのは19世紀初め頃。
(もしかしたら18世紀の終わりにはもうあったかもしれません)

 歴史を感じるお皿です。

 この不器用な形もまた味があり、大好きです。
釉薬の剥がれ、キズ、カケ、ヒビ、全部含めてこそ味のあるアンティークです。
そんなおじいちゃんを大切にしてくださる方へ。
なぜおじいちゃんなのかって?
大きなお皿はPlatだからです。笑
Platはフランス語の男性系の名詞です。

 こちらは、またこの写真では分かりずらいのですが、一回り小さなお皿。
ヴァラージュかムスティエだと聞いています。
形からして18世紀のムスティエではないでしょうか。

そもそもこの形は銀食器をもとにした形。
フランスにはまだ陶器製の食器が少なかった時代、17世紀の終わり~18世紀にかけてのルイ14世時代。
戦争に必要な銀も含めた鋼鉄類を回収、その後は銀食器を含む銀製品の使用を禁ずる命令を出します。
銀食器や銀製品の禁止ったって、その時代のフランス人の平民は銀食器なんて使えるわけがありません。
平民への禁止ではなく王族や貴族への禁止令です。
王族や貴族などだけでかなりの量の銀食器が使われていたんでしょうね。

ムスティエのこのプレートの形ももともとは銀食器の形なんです。
花形リムのお皿は銀食器でもピューターでも見かける形ですよね。
陶器はあとから来たものです。

大きなお皿と小さなお皿を2枚重ねて。
気が付くと大きなお皿の方に顔のように見える気泡の跡が。笑
かわいい。

 こちらはまた良い雰囲気になっているヴァラージュの器とのこと。
18世紀のものとは聞いていますが、裏のはっきりとした脚らしき部分の作りからして、19世紀のものかもしれないと思っております。
その昔、今のようにケーキが存在しない時代に、デザートとして出した干しイチジク、干しぶどう、ハシバミ、アーモンドなどを乗せるもののようです。
プロヴァンスのクリスマスの13種類のデザート(ドライフルーツやフリュイコンフィなど)は伝統的なものなんですが、そのうちの4つのデザート用なのだそう。

 摩訶不思議な形。
蓮?
葉のように見えるお皿が3枚と蕾がにょろっと生えています。
中央が花なんでしょうか。



大変大きな器なので、お店の商品置いたり、ディスプレイなんかによさそうです。
ご自宅用なら寄せ植えをそれぞれのお皿の上に作ってみたり。
おもてなし用におつまみを乗せたり・・・
とても南仏らしい雰囲気の陶器です。

私だったら背の高いすっきりしたフラワーアレンジメントを3つお皿の上に置いてみた気がします。
売れなければ一度試してみたいのでやってみますね。(^^)

以上の陶器たちはもうすぐグルニエイデコのオンラインショップにお目見えいたします。

今週から南仏では大きなアンティーク市があり、明日から留守がちにいたします。
20日の夜には戻ってまいりますが、泊りがけであちこち回ってまいります。
お問い合わせや商品の発送などは月曜日以降になりますので、よろしくお願いいたします。m(__)m

また、余裕があればインスタグラムやFacebookなどでアンティーク市の写真を載せてみたいと思っています。
なかなかいらっしゃれない南仏のアンティーク市の雰囲気を楽しんでください。

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☆ 2014/04/22追記
先週末に行ったアンティークフェアで、ヴァラージュの変わった形の陶器と同じものを見つけました。
http://grenier-ideco.blogspot.fr/2014/04/blog-post_22.html
でも絵付けがされており、裏にはマルセイユ窯のヴーヴペランのサインが。
マルセイユ窯のお品はフランスではとても高値の付いている人気商品なんですが、お皿だったら安くても2万円とかする代物なんですよ。
日本ではあまり知られていません。
柄付の食器はあまりお好きじゃないのかな?

マルセイユ窯の食器は柄の付いたものが多く、このように真っ白なのは珍しいんですが、陶器自体はヴァラージュ窯のもので絵付けだけがヴーヴペランの窯でされたのかもしれないと思っております。
不明な点が多くてすみませんが、ヴァラージュかマルセイユ窯という事になります。